東京都、虐待情報共有の統一ルールを厚労省に要望―目黒の虐待死事件を受け

東京都目黒区で5歳の女の子が虐待死した事件を受けて東京都は13日、都道府県の間で児童虐待の情報を共有する体制を強化する統一のルールを作ることを求める要望書を、厚生労働省に提出しました。
NHKニュース共同通信などが伝えました。


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東京都目黒区で5歳の女の子が虐待死した事件を受け、小池百合子都知事は6月13日、都内に11カ所ある児童相談所の拠点施設の一つ「東京都児童相談センター」(新宿区)を視察し、子どもや保護者への援助方針を決める定例会議に出席しました。
都知事は視察後に「今回のケースは、香川県から移転された家族だったため、情報共有が十分でなかった1つの例だと思う。全国での情報共有をスムーズにするため、国は統一のルールを作ってもらいたい」と述べました。

この後東京都は、都道府県の間で児童虐待の情報を共有する体制を強化するため、国が主導して統一のルールを作ることを求める緊急の要望書を厚生労働省に提出したということです。

目黒区の事件をめぐっては、都道府県間の情報共有の不足に加えて、児童相談所と警察の情報共有の不足を指摘する声も上がっています。共同通信が7日付で発表した調査によると、児相を設置する全国の69自治体のうち32自治体は、児童虐待が疑われる事案のうちどの事案を警察に情報提供するかの具体的な基準を設けていないことが分かっています。

政府は目黒区の事件を受け、関係府省庁の局長級の会議を新たに設けて再発防止策を取りまとめる方針です。NHKニュースなどが伝えました。

社会で子育てドットコム編集部
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