これって子ども虐待かも…と思ったとき、連絡するのはここ! 電話番号「189」

お隣で、大人が子どもに暴力をふるっているような音がする――
近所で、子どもが深夜に外に放置されている――
「虐待されているかもしれない子どもがいる」。そんな時、あなただったらどうしますか?


例えば、深夜の公園に子どもが…… / Copyright 2018 社会で子育てドットコム All rights reserved.

実は、虐待を受けているかもしれない子どもを発見した場合、一般市民であっても児童相談所などに連絡をすることが法律で義務づけられているんです[1]。

どこに連絡すればいい?

虐待されていると思われる子どもを発見した場合、その地域を管轄する「児童相談所」または「福祉事務所」に連絡をすることになっています[1]。
とはいえ、馴染みのない機関に電話するのは気が引けますね。

そこで、とりあえず「189番」(いち・はや・く) という電話番号を覚えておいてください。

189(いちはやく)
児童相談所全国共通ダイヤル

189番は、厚生労働省が開設している「児童相談所全国共通ダイヤル」です。
電話をすると、オペレーターが24時間対応して、あなたの地域を管轄する児童相談所に電話を取り次いでくれます。
(※かつては音声ガイダンスで電話を転送していましたが、あまりに時間がかかるということで、2017年以降はオペレーターによる取り次ぎに改められました。)

厚生労働省によると[2]、189番は

  • 匿名で電話をすることができます
  • 電話した人の個人情報や電話で話した内容については、秘密が守られます
  • 連絡した内容に間違いがあっても、責任を問われることはありません
  • 虐待の連絡以外にも、自分の育児の悩みについて相談することもできます。

(※なお、警察(110番)でも子ども虐待の連絡を受け付けています。地域によっては児童相談所と警察が連携して現場に向かうこともあります(2018年9月現在)。)

189番に電話したら、どうなる?

児童相談所が189番を通じて受けとった連絡は、「相談」と緊急性の高い「通告」の2種類に分けられます。
「通告」を受けた場合、児童相談所は通告から原則48時間以内に現場に向かい、子どもの安全を確認することが法律で義務づけられています[3]。
子どもに生命の危険があるなどの場合は、児童相談所がその場で子どもを一時保護します。
さらに、必要があれば子どもを親から分離して、児童養護施設乳児院里親などに預けることを検討します。

一方で、児童相談所の仕事は親子を分離することだけではありません。
子どもと親を分離せず、在宅のまま親子を支援していく、という子育て支援の役割も担っているのです[3]。
親自身から「相談」を受けたケースや、親子分離の必要がないと判断されたケースでは、児童相談所は親の悩みや負担感に寄り添い、子育てをサポートする役割を果たします。

虐待という確信がなくても連絡してOK

とはいえ、「子ども虐待かもしれないけど、確信は持てない……」というのが普通だと思います。
確信がなくても189番に連絡して大丈夫なのでしょうか。

社会活動家の湯浅誠さんによる記事[4]に、とある児童相談所の所長へのインタビューが掲載されています。
その所長は、189番について次のように語っています。

「かもと思ったら」がポイント
泣き声などの断片的な情報だけから、虐待の有無や程度を判断するのは、どんな専門家にも困難です。

しかし私たちとしては、だからこそ「虐待かもと思ったら、いちはやく(189)」とお願いしています。

「かもと思ったら」がポイントです。「わからないから連絡しない」ではなく「わからないからこそ連絡する」。

先ほど申し上げたように、行政には子どもとその親に関する多様な情報が集まっています。私たちはそれらの情報や専門家の知見も交えて判断できる立場にあります。

(中略)

だからこそ、一般市民のみなさんには、自分で抱え込むことなく、せっかく「発見」したことを私たちにも教えてください、とお願いしたいですね。

実は、189番に電話した後、児童相談所から通告者(あなた)に対して結果の報告はありません。
なので、「189に電話はしたけれど、その後どうなったのか…」というモヤモヤは残るかもしれません。
そんな時は「通告をためらってモヤモヤしているよりは良かったはず」と割り切ってみてはいかがでしょうか。

おわりに

子どもが親元で健やかに成長できるのが一番ですが、時に外部からのサポートが必要なこともあります。
「虐待かも?」と思ったら、189番に電話。あなたの電話で、一人の子どもや親を救えるかもしれません。

参考文献

  • [1] 厚生労働省「児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号)」( リンク
  • [2] 厚生労働省「児童相談所全国共通ダイヤルについて」( リンク
  • [3] 厚生労働省「児童相談所運営指針」平成30年7月20日( リンク
  • [4] 湯浅誠「児童虐待 はじめての189通報とその後に起こること」Yahoo!ニュース・個人、2017年8月16日( リンク
社会で子育てドットコム編集部

「社会で子育てドットコム」編集部では、虐待や経済的事情などの理由により親と暮らせない子どもたちを中心に、児童福祉についてニュース紹介や記事の執筆をしています。NPO法人ライツオン・チルドレンが運営しています(寄付はこちらから→ https://lightson-children.com/support/#donation )。

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