あなたは自宅から最寄りの児童養護施設がどこにあるか、知っていますか?
児童養護施設は全国におよそ600か所あり、27,000人前後の子どもたちが生活しています[1]。
今回の記事は、児童養護施設への支援を考える前に、まず最寄りの児童養護施設がどこにあるのか把握をしよう、という趣旨でお送りしています。
全国の児童養護施設をひとつの地図に表示してみようと思い立ち、全国児童養護施設協議会による全国の児童養護施設一覧 に2018年4月7日時点で掲載されていた情報をGoogleマップに読み込んで、「すべての」児童養護施設を地図上に表示してみました。
その結果がこれです↓。
地図を拡大してご覧ください。
各マーカー を選択すると、その施設の住所、電話番号、メールアドレス、ウェブサイトURLが表示されます。
マーカーの色分けは、所管の都道府県です。(※児童相談所の場合は都道府県に政令指定都市などを加えた69自治体が所管ですが、ここでは出典の一覧にしたがって都道府県別に表示しています。)
すべてを塗り分けるには色の種類が足りないので、施設数の多い都道府県にだけ色をつけて表示しています。
※この地図のご利用にあたっては、以下の点をご了承ください。
この地図からわかること
あなたのお住まいの地域では、どこに児童養護施設があるでしょうか。
この地図で全国を見ていくと、人口が密集する都市部と主要な道路沿い・港湾沿いに施設数が多いことがわかります。
特に九州・四国・中国地方では、沿岸部に集中し、内陸部にほとんど分布しない傾向が顕著のようです。
また、所管都道府県と所在地が違っている施設も一部あります。
例えば東京都内の児童相談所で保護された子どもが、周辺の県の施設で暮らしているケースもあるわけですね。
東京都の小笠原諸島などの島しょ部や、新潟県の佐渡島、鹿児島県の屋久島・種子島、長崎県の対馬などには児童養護施設がありません。
つまり、それらの島で保護された子どもが施設入所になる場合、児童養護施設でない福祉施設等で暮らすことになるか、海を渡って本土の児童養護施設にやってくることになります。
その一方で、沖縄県の石垣島と宮古島にはひとつずつ施設があります。興味深いですね。
参考文献
- [1] 厚生労働省「社会的養育の推進に向けて」平成29年12月( リンク )